急増するマカオの質屋、その裏側とは
2002年マカオ政府がカジノライセンスを開放した結果、新たなカジノリゾートが相次いで開業し観光客が増加、それと比例するように質屋の数もそれまでの3倍に増え約170件になりました。質屋とカジノにはどういった因果関係があるのでしょうか。
マカオで質屋が急増した理由
マカオのカジノ収入は、依然として大金を賭けるVIP客への依存度は高いものの、「マスマーケット」と呼ばれる標準的な顧客層の存在感が増しており、昨年このマスマーケットの収入は少なくとも25%は上昇しており、マスマーケットの半数を占めるといわれる台湾以外の中国本土からの訪問客にとってマカオの質屋は非常に重要な役割を果たしています。
勢いのあるマスマーケットの中でも、特に大きな存在感を示すのが「プレミアム(上位)マスマーケット」と呼ばれる顧客層で、彼らがカジノで使う金額は一回の渡航で約500万円が相場と言われています。しかし、中国本土の渡航者は国外に持ち出せる現金は一回の渡航につき約2万元(約30万円)、ATMから引き出せる金額も1日あたり1万元に制限され、通常であれば賭博用の現金を手にするのは難しいのが現状です。
一晩で数千万、数億という金額を賭けるVIP顧客ともなれば、ジャンケット(有力賭博客の仲介業者)などを通じて特別な融資を受けることも可能ですが、マスマーケットに属する客はこのような資金ルートを持ちません。そこで、質屋を通じた「裏ワザ」を使って賭博に向けの現金を得ているのです。
彼らは、質屋に並ぶ時計や貴金属などの商品をクレジットカードで購入し、その商品をその場で質入れまたは売り戻すことで現金を工面しています。この場合、質屋に5~10%の手数料を支払う必要がありますが、まとまった現金を得るのに最も手っ取り早い手段であるため利用者は後を絶ちません。また、香港のように融資金額の上限が法律で定められていないことから、店のさじ加減でいくらでも現金を得ることができてしまう点も、マカオの質屋が多くの人に利用される大きな理由です。
質屋の「現金の提供窓口」という特殊な役割は、マカオのカジノ収入にどれほど貢献しているかという具体的な数字は見えませんが、ここ10年間の質屋の増加を見る限り、成長の原動力のひとつとなっていることは間違いありません。日本でもカジノ設立への話が進んでおりますが、どのようにバランスをとっていくかは以前から言われ続けている課題です。
公開日:2014/08/07 | カテゴリ:ギャンブルニュース






















