トランプ氏が運営するカジノ、破産法適用申請
ドナルド・トランプ氏が創設したカジノ運営会社トランプ・エンターテインメント・リゾーツは9日、連邦破産法11条の適用を申請しました。
この破産法適用申請で廃業の対象とされているのは、「トランプ・プラザ・ホテル・アンド・カジノ」と「トランプ・タージ・マハル・カジノ・リゾート」で、それぞれ9月16日、11月13日以降に閉鎖される見通しのようです。
トランプ・エンターテインメント・リゾーツ社が連邦破産法11条の適用を申請するのは、2009年2月17日以来、二度目となります。
不動産王トランプ氏とは
ドナルド・ジョン・トランプ氏はアメリカ合衆国の実業家であり、資産額20億ドルの大富豪です。1980年代にオフィスビル開発やホテル、カジノ経営などで成功し、アメリカの不動産王と呼ばれるようになりました。日本では幾つか書籍も発売されています。
過去に数回の失敗をしても尚、大物実業家であり続けているトランプ氏。ではなぜ、トランプ・エンターテインメント・リゾーツ社は破産法適用申請に追い込まれたのでしょうか。
破産法適用申請の裏には
「トランプ・プラザ・ホテル・アンド・カジノ」と「トランプ・タージ・マハル・カジノ・リゾート」は、アメリカニュージャージー州アトランティックシティーに所在しています。実はこのアトランティックシティーでカジノホテルの閉鎖はこれで5軒目。特に今年に至っては、シーザーズ・エンターテインメント傘下のショーボートやレベル・カジノ・ホテルなど3軒のカジノが閉鎖しています。
トランプ氏はこのことについて、「アトランティックシティーに起きたのは、他の多くの地域との激しい競争である」と指摘しています。このコメントを背景も交えて考えてみると、この破産法適用申請の理由が見えてきます。
アトランティックシティーではニューヨークなどの大都市が近いこともあり、高い収益を得ていました。しかし1980年代後半からギャンブルを合法で行える地域が増え、これにより経済が発展する地域も出てきました。現在では24もの州がギャンブルを合法としており、今回の破産法適用申請の裏にはギャンブルの厳しい顧客の取り合い合戦があったんですね。
公開日:2014/09/10 | カテゴリ:ギャンブルニュース